限界まで 自力ためさむ と決す

萎えたるは萎えたるままに美しく歩み納めむ この花道を 鶴見和子 「限界まで自力ためさんと決す」 鶴見和子・鶴見和子は、77歳で脳出血で倒れ、左半身不随になりました。「体が不自由になったことで、魂が自由になった」・「最高のハレだと思う。死というの…

古刹 龍穏寺 -永平寺貫首への登竜門- 桜の頃 〈越生町〉

古刹 龍穏寺 -永平寺貫首への登竜門であった寺- 桜の頃 〈越生町〉4月10日、桜が満開のこの日に、埼玉県・越生町の古刹 龍穏寺(りゅうおんじ)を訪ねました。龍穏寺への道のりの途中、大満農村広場の桜が満開で綺麗なので、車を止めその公園をしばらく散…

マーラー 交響曲 第7番 ホ短調〈夜の歌〉 楽曲構成 Index (楽曲解説)

マーラー 交響曲 第7番 ホ短調〈夜の歌〉 楽曲構成 Index (楽曲解説)マーラー 交響曲 第7番 ホ短調〈夜の歌〉 楽曲構成 Index (楽曲解説) マーラーの7番、先ずインバルのCDで聴き始めました。下記のIndex表で構成をたどりながら丁寧に聴いています。…

ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」公演 新国立劇場 オペラパレス 2024.3.29

ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」公演 大野和士 指揮 新国立劇場 2024年3月29日 かつて、ワーグナーの音楽を何度も何度も繰り返して聴き続けていた時期がありました。その3年間ほどで、ワーグナーの主な作品はすべて聴き終えることができました。しかし…

病より癒えたる者の感謝のうた

-いろはの音楽の部屋- 自分のためだけの音楽コーナーですが、よろしかったらご覧ください。春が来たというのに、体調がすぐれず、こんな時に思うのがこの音楽。病気のたびに思い浮かべる「感謝のうた」。ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第15番 イ短調特に、…

河津桜 桃木農村公園 -ときがわ風景-

河津桜 桃木農村公園 -ときがわ風景- 埼玉県ときがわ町の桃木農村公園を散策し、河津桜を観てきました。葉桜の混じり始めた樹もありましたが、起伏のある里の風景を楽しめました。そんなに広い公園ではないので、気軽に河津桜を観るにはお手頃かも知れませ…

春曙何すべくして目覚めけむ 

昨夜、自分では気がつかないうちに眠っていました。今朝も、自ら目覚めようともしないのに、目覚めていました。自分の意思を離れて、いつの間にか眠り、いつの間にか目が開きます。いつかこの目の開かなくなる日がやって来ます。これは、自分の意思を越えて…

蜜柑の木 うぐいすの声

2019年6月(5年前)の蜜柑の木 昨日の気温は20度を越え、あたたかくなりましたので、蜜柑の木の周りに肥料を施しました。蜜柑の木は、4本あります。 5年ほど前に苗を植え育ててきたものです。蜜柑の木の枝の先の下辺りに穴を掘って、そこに有機肥料を入…

ひとり旅    - 終活 -

古稀越えて 今生終へる 時過ぎて戸惑ひながら この畦道を踏んで行く 菜の花のそろひて咲きし野はひろし

聴きました! 比企交響楽団 アンサンブル・スペシャル・コンサート

比企交響楽団 アンサンブル・スペシャル・コンサート -比企交響楽団公園20周年記念- 期日:2024年3月10日(日) 会場:東松山市民文化センター 指揮:久保田 洋独奏:小山 清 バソン(越生町出身) 独奏:松本聖菜 ヴァイオリン(東松山市出身) 当日配布の…

金子兜太が来た! - 我が郷土の詩人・金子兜太集(全4巻)-

金子兜太集(全4巻)が来た! 金子兜太の句の虜になってしまいました。胸にじんと迫って来ます。心の奥深く響きます。自分で句をつくる興味が急に失せました。それよりも、金子兜太を毎日詠み続けていたい。 今日まで、数多の俳人の句を詠み、千五百句ほど…

小さきもの

早春の野を散策していたら、オオイヌノフグリがもう咲いていました。けなげなる、小さき姿のいとほしく、菫程な小さき人に生れたし 夏目漱石すみれほどな ちいさきひとに うまれたし--------------------------------------------かそけくも咽喉鳴る妹よ鳳仙…

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 の思い出 & 弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 <ハープ> 楽曲構成 index(楽曲解説)

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 <ハープ> 作品74 楽曲構成 index(楽曲解説) ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の思い出 を、このブログの「ヘルダーリン 人はこの地上に詩人として生きる」で、次のように書きました。------------------------…

推敲について

推敲 言葉 丸山圭三郎 言語と思考 思い自分の書いたブログの記事を読み返していると、何か違和感を感じたり、不満な箇所が見つかります。「これは、少し感じが違うな。」と思い、より実感に近い言葉を探します。こうしていると、いつの間にか、記事を書いた…

比企交響楽団 アンサンブル・スペシャル・コンサートの紹介「越生町出身のバソン奏者 小山清氏を迎えて」

世界を駆け抜けたバソン奏者 小山清氏を迎えて(越生町出身) 比企交響楽団公演20周年記念 アンサンブル・スペシャル・コンサート の紹介です 知り合いの比企交響楽団の団員の方から、上記コンサートの案内がありましたので、ここに紹介します。わたしも、この…

わが郷土の女流俳人 馬場移公子

わが郷土の俳人 馬場移公子 (俳句 水原秋桜子)金子兜太: < 郷土の秩父盆地を産土と呼び習わして久しいが、その産土が生んだ誇るべき女流俳人に馬場移公子あり、とあちこちで自慢するようなって、これも久しい。・・・・・意志強く思念純粋な詩美が清潔感もろ…

大自然の仕業 -箸先をかむ- 「人生は成りゆきだな」

大自然 不可思議 不思議 荘子 天災 養老孟司養老孟司さんが、かつてテレビに出ていて、人生とは何ですかという質問に、「人生は成り行きだな」という言葉をぽつんと言っていました。(飼っている猫のことを語りながら、猫は「成り行き」そのものを生きている…

大自然の大いなる掌の上で遊ぶ

唯識では、「一人一宇宙」ということを言うそうです。わたしも、その言葉を使わせていただいています。(ただし、わたしのは、唯識でいうそれとは同じものではないと思いますけれど。)一人ひとりが「一宇宙」であり、大空に舞い上がり、大きく円相を描く鷹…

言葉は世界観の反映 飯田蛇笏「秋の草まつたく濡れぬ山の雨」

言葉は世界観の反映 山本玄峰 中川宋淵 飯田蛇笏 秋の草まつたく濡れぬ山の雨 〈いろはno思いこみ鑑賞〉と称して、詩や音楽についての鑑賞文を書いてきました。しかし、この「いろは」の鑑賞文は、作品の本質に迫るための文章ではありません。自分自身を語る…

胸に熱く響く 金子兜太の句  「一人一宇宙」から湧き出てきた言葉

ブログは、わたしの備忘録 「谷間谷間に満作が咲く荒凡夫」金子兜太の句、胸に熱し 自然の中を散策していると、何か新鮮な感覚におそわれることがあります。何かの思いがぐっと胸にこみ上げてくることがあります。何か言葉がふわっと浮かんでくることがあり…

バーバラ・ボニー -いろはの音楽の部屋-

バーバラ・ボニー メンデルスゾーン シューベルト モーツァルト シューマンいろはの音楽の部屋 自分のためだけの音楽コーナーですが、よろしかったらご覧ください。 バーバラ・ボニー(Barbara Bonney、1956年4月14日 - )は、アメリカ合衆国のソプラノ歌手…

どう受け取るか -古稀を迎えて・3-

遺書-メッセージ-振り返りを書こうと思い立って、始めたこのブログ。しかし、今まで記事にしたのは、周辺のことばかり。「遺書」らしい肝腎なことは、いつになったら書くことができるのでしょうか。このブログには、自分の「思いこみ」をずうずしくも、よ…

かあさんの歌 倍賞千恵子 -いろはの音楽の部屋-

いろはの音楽の部屋 自分のためだけの音楽コーナーですが、よろしかったらご覧ください。これは、もしかしたら、この世で一番胸にしみる歌。倍賞千恵子 かあさんの歌 以下は、この歌(YouTube動画)に寄せられていた「書き込み」を転記したものです。わたし…

凡夫のあがき -古稀を迎えて・2-

今にうごめく 凡夫のあがき -古稀を迎えて(2)-年末に、しばらく会っていなかった中学時代の同級生五人で集まりました。古稀にしてはみな元気がいい。亡くなった同級生もいます。それぞれ様々な事情をもって生きている、他の同級生の様子も話に聞くこと…

<イノセント> チューリップ喜びだけを持つてゐる 細見綾子

チューリップ喜びだけを持つてゐる 細見綾子チューリップの存在そのものの喜びが、みなぎっています。今にも喜びが溢れ出しそう。それが喜びであることさえ忘れてしまうほど。満ち足りた世界そのもの。わたしの大好きな細見綾子の句です。無垢な心の瞬間。そ…

<イノセント> innocent

今日は大晦日。夕方からのんびりと、ソニー・ロリンズの演奏を聴いていました。この演奏を聴いている最中に、ふと思いついた言葉がありました。<イノセント>。 <イノセント>の辞書的意味は?今、辞書で一応確認しています。「innocent」:「純粋なさま。…

ドストエフスキー全集 カラマーゾフの兄弟 「ゾシマ長老の若い兄」

**記事の書き足し・書きかえを行い、日付を改め更新しました**ロシアのウクライナ侵攻が始まった時、わたしの先輩にして友なる方から、手紙を頂きました。その手紙には、ロシアのウクライナ侵攻に怒りを覚えつつ、「プーチンに賢の詩(こころ)を教へた…

ソニー・ロリンズ 「ワーク・タイム」感想メモ

ソニー・ロリンズ「ワーク・タイム」 / Sonny Rollins Work Timeクリスマス・イブなので、仕事は前倒しでやってしまい、夕方からはウイスキーを片手にジャズを楽しむことに決めました。(イブは口実です。)「アンプ DENON PMA-1700NE」のことを先日記事に…

続・アンプ DENON PMA-1700NE 試聴ノート

10月に「アンプ DENON PMA-1700NE 購入 試聴ノート」(下記リンク参照)という記事を書きました。しかし、記事が長いので、ここに「まとめ」を書きます。結論:「このアンプ素晴らしいです。」この一言。このアンプ、翌日もまた聴きたくなります。ついついこ…

「徹子の部屋」 鈴木章治 クラリネット奏者

★徹子の部屋 ★ ジャズクラリネット奏者 鈴木章治2022年10月に<鈴木章治 ライヴ「鈴懸の径」 鑑賞ノート>という記事で、クラリネットの鈴木章治の思い出を書きました(最下段にリンク)。 これは、下の「徹子の部屋」の映像とちょうど同じ頃の思い出話です…