芝 不器男  みじろぎにきしむ木椅子や秋日和 -俳句鑑賞-

*芝 不器男  秋日和 俳句 鑑賞 -ときがわ秋風景  -
撮影 ときがわ町風景 2022.9

みじろぎにきしむ木椅子や秋日和  芝 不器男
(みじろぎにきしむきいすやあきびより)

〈いろはno思いこみ鑑賞〉

 

 秋のおだやかな日に木椅子に腰掛けて、色づき始めた自然の景色を眺めている。身も心もくつろいで。

 そんな折、身体の座りが気になった。少し体を動かしてみた。すると、ゆるんだ木椅子からきしむ音が、どこからともなくにじみ出てきた。

 この木椅子のきしみ音が、静かに澄んだ秋の日和に染み込んでいった。


 秋のおだやかな日和の中のくつろいだ身体の中にも、その音は響いてきた。

 

 この木椅子に触れる安堵感、木椅子から生まれる音、それらに重なり連なっているわたしの身体。しみ込んでくる秋。このひととき。

*〈いろはno思いこみ鑑賞〉については、下のリンク参照

 

撮影 ときがわ町 2019.11.5

撮影 ときがわ町 2019.11.5 *芝 不器男  秋日和 俳句 鑑賞 -ときがわ秋風景  -

撮影 ときがわ町 2019.11.5 *芝 不器男  秋日和 俳句 鑑賞 -ときがわ秋風景  -