金子兜太 曼珠沙華どれも腹出し秩父の子 -俳句鑑賞-

*曼珠沙華どれも腹出し秩父の子  金子兜太  俳句鑑賞

曼珠沙華どれも腹出し秩父の子     金子兜太

〈いろはno思いこみ鑑賞〉

わが郷土埼玉・秩父の俳人、金子兜太さんの句。曼珠沙華がこの時期満開です。

秩父の丘に曼珠沙華が真っ赤に燃え出づる如く、小枝を振り回しながら秩父の野原を闊歩する子どもたちの元気な姿。そんな姿を思い浮かべました。

はみ出したシャツから腹が出ていることなど気にならず、夢中になって遊んでいる子どもたちのたくましくやんちゃな姿。

曼珠沙華も子どもたちも「どれも」が、腹を出してあそぶ、天然そのものの伸びやかさ。原色の赤そのままに、子どもも曼珠沙華も群れ重なった一体感。

郷土秩父の自然を、そしてその中ですくすくと育っている子どもたちを、愛情深く見守っている兜太さんのあたたかい眼差しをつよく感じました。

 

*曼珠沙華どれも腹出し秩父の子  金子兜太  俳句鑑賞

*〈いろはno思いこみ鑑賞〉については、下のリンク参照