団栗(どんぐり) -わたしの散歩道 ときがわ風景-

- わたしの散歩道 -

白い雲が、のんびりと大空に浮かんでいます。 

「この雲の形は一度限りのものなんだなあ」

と思うと、雲への郷愁というか、いとおしさというか、

が湧いてきます。

しばらく行きますと、

鬱蒼とした大木の下に団栗(どんぐり)が、 落ちていました。

ひとつ拾って、しばらくじっと 眺めていると、

手のひらにのる団栗のひとつだけ    いろは

こんなつぶやきが、ふと浮かんできました。

団栗を持ち帰り、机の上に 置きました。

それから三日たちまして、団栗を拾った大木の下に行きました。

またひとつ団栗を手のひらにのせて、持ち帰りました。


団栗は、ふたつになりました。

ふたつの団栗をてのひらに乗せました。

団栗が何やらうれしそうに見えます。

手のひらをくすぐられているような。

手のひらに団栗ふたつあそびをり   いろは


ふたりのドングリに「子どもの情景」を聴かせてあげました。

 

*「いろは」の大好きな作曲家シューマン「子どもの情景」です。P.  マルタ・アルゲリッチ


*手のひらにのる団栗のひとつだけ -俳句-

【掲示板】

■ 2022-09-18の記事 「富田木歩 かそけくも咽喉鳴る妹よ鳳仙花 俳句鑑賞」を更新しました。記事を追加しました。(2022.11.21)