Myアンソロジー・フレージング・吟行 -いろはの「それなりに俳句ライフ」・4- 


*隣町の景色です。のどかな風景が気に入り撮ってきました。


いろはの「それなりに俳句ライフ」・4 Myアンソロジー・フレージング・吟行

■  Myアンソロジー


古典や詩歌集などから気に入ったフレーズを書き写して、Myアンソロジー(詞華集)を作っています。

Myアンソロジーにはお気に入りのフレーズを書き込んでいます。それらを詠(読)んでいると気分が澄んできて、こころも高まります。Myアンソロジーへ書き込むフレーズは、詩歌、古典、落語*のフレーズ、その他いろいろです。

■  フレージング ・ 吟行

このMy「アンソロジー」を声に出してよむことを「フレージング」と称して、楽しんでいます。フレージングは短歌や俳句を始める前からずっと続けてきました。フレージングを楽しんでいると、いつの間にか古典や詩歌なども自然に覚えてしまいます。俳句もこのフレージングで、いつの間にか覚えました(現時点では1500句ほどかな)。


覚えてしまった句が、いつとはなしに、何の脈絡もなく、突然蘇ってきていつしか口ずさんでいることもよくあります。

詩・短歌・俳句によって、顔を出す世界はいろいろです。声に出して詠んでいると、次第に世界が開けてきます。落語家が、まくらをふって落語本題に入ると、落語の世界の幕が開いて、登場人物がぴちぴちと動き出すように。


吟行」の本来の意味は、〈詩や歌を吟詠しながら歩くこと〉だそうです。この意味での吟行を毎日行っています。30分から1時間程、筋トレを兼ねて野外を歩き回ります。

その時に、Myアンソロジーの紙を持って「吟行」します。さわやかな朝の散歩の時には、「田園」などの音楽*が心に鳴り出すことがあります。この音楽も吟行のひとつ。田舎道ですから、だれとも会いません。川沿いの道を、少し声を上げて歌を詠む。句を楽しむ。心に鳴り響く音楽に耳を傾ける。

「山ぎはすこしあかりて」の時刻に、「暁天散歩」と称して、夜明けの散歩をすることも時にはあります。この空気の新鮮でおいしいこと。自然をわがものとした気分。詩や音楽の世界に身を浸しつつ、自然と一体となり、自然の中を歩き回るこの喜び。
田舎暮らしならではの贅沢です。

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*一時落語に懲ったことがあります。新宿の「新宿末廣亭」、上野の「鈴本演芸場」、池袋の「池袋演芸場」などに足しげく通いました。それ以来、落語の録音を集めては聴き、聴いては集めしてきました。
 落語の録音(CDやレコードなど)は、落語の演題のほとんどをカバーする程集まりましたが、その頃には落語も飽きてきて、今は落語とは、ほとんど縁がありません。しかし、当時は、落語に出てくる気に入ったフレーズを暗誦していましたので、今でもふと、落語のフレーズが蘇ってくることがあります。これも、フレージングの一つ。
*繰り返し聴いた音楽のフレーズも、同じです。身体に沁みこんでいます。それが、野山を歩き回っているときなどに、しばしば蘇ってきます。ベートーヴェンの「田園」のフレーズなど田舎の自然風景にぴったり合っています。
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3月19日

 近頃は急に暖かくなり、ウグイスの声も聞こえてくるよい陽気となりました。この田舎も春を盛りと、花々が色鮮やかに咲いています。天気のよい日が続いています。外に出て遊びたくなります。野原を駈け回ったり、野草をつんだり・・・・・

  春の空ばあちゃんあそぼと声響く  いろは