小倉城跡に風立つ(国指定史跡) -ときがわ風景-



先週、小倉城跡を散策しました。ここは、全国的にも他に類を見ない、珍しい石垣のある山城が在った場所だそうです。

最大の特徴は、城の随所に見られる石垣や石積みです。郭3にはコの字形に囲む最大約5m、総延長120m石垣があり、郭1の土塁内側には3段の雛壇状に構築した石積みがあるそうです。


この小高い山の上にある小倉城跡に登ると、向こうの山にはもう山桜が咲いていました。四方の田舎の景色も見ることができます。里山の心和む景色です。女性の観光の方もいて、春の訪れと共に、普段は静かな山城跡もはなやいで見えました。

小倉城跡に風立つ春ショール  いろは



山麓を真白く染めむ山桜  いろは


郭1(本郭)にある小倉城跡記念碑


郭1(本郭)現在は、広場となっています


*発掘調査が終了したので、今後は元のように埋め立ててしまうそうです。埋め立てる前にと、写真を撮っておきました。貴重な写真です。

枡形虎口」の発掘調査現場

調査の結果、もともとあった岩盤を垂直かつ直角に最大1.5mに及ぶ深さで削り込み、底面は水平に削り出していることがわかったそうです。虎口内側のコーナーでは石積みが検出されました。出土遺物は極めて少ないのですが、過去の発掘調査で出土している遺物と同年代(1400年代末頃~1500年代後半)のものが見つかっているそうです。

*虎口とは、城や郭の出入り口のこと。この枡形虎口は小倉城跡の北側の出入り口となります。



石垣には緑泥石片岩を使用しており、板状に割れる特徴を生かして、長辺を正面にそろえた積み方をしているそうです。



小倉城跡復元想像図  「小倉城跡」パンフレットのコピー

*問い合わせ先」ときがわ町教育委員会 生涯学習課 Tel 0493-65-2656
*国指定史跡小倉城跡駐車場:埼玉県比企郡ときがわ町大字田黒608(大福寺)