「フール・オン・ザ・ヒル」”The Fool On The Hill” ビートルズ
昭和の時代を生きたわたしと同世代の方なら、ご存じでしょう。ブラウン管のテレビが普及して、確かわたしが小学六年か中一の頃だったしょうか。全世界に同じ放送が流れるという、世界初の「衛星放送」がありました。全世界で同時にライヴで同じ番組が観られるという、世界初の試みでした。わたしも早起きしてこの番組を観ました。ビートルズの音楽を聴くために。
この番組でイギリスからは、ビートルズのレコード録音風景だったでしょうか、ビートルズの演奏風景が放送されました。早朝に起きてこの演奏を視聴したのでした。演奏された曲は、「愛こそはすべて」(All You Need Is Love)という曲でした。ジョン・レノンが曲の終わりの頃に「Rock you yeah yeah yeah」とか何とか、アドリブ的に歌っていた景が、今でも想い出されます。
今回の「音楽の部屋」は、おそらくそれとほぼ同じ時期の録音だと思いますが、ビートルズの「マジカル・ミステリー・ツアー」(Magical Mystery Tour)というアルバムの中から、
「フール・オン・ザ・ヒル」 (”The Fool On The Hill”)
この曲では、「来る日も来る日も、丘の上でひとり・・・・・沈む太陽を見ている丘の上の愚か者・・・・・」云々と歌われ、この「丘の上の愚か者」の姿が、美しい曲想とともに目に浮かんできます。
... Day after day
Alone on a hill
The man with the foolish grin is keeping perfectly still
But nobody wants to know him
They can see that he's just a fool
And he never gives an answer
... But the fool on the hill sees the Sun going down
And the eyes in his head see the world spinning‘round
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現在のわたしの音楽の嗜好は、主にクラシック音楽とジャズです。ビートルズなんて久しく聴いていません。ところが、少年の日のことを思い出し、「いろはの音楽の部屋」に、昭和の時代を想い出す音楽を掲載したいと思い立ちました。それぞれの人が、それぞれに昭和での「出合いの音楽」をお持ちでしょうから。この曲はわたしのその一曲です。
ビートルズのアルバムで、特に好きだったアルバムは、この曲の入っているアルバム「マジカル・ミステリー・ツアー」(「Magical Mystery Tour」)と「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」(「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」)でした。今、改めてこの曲を聴き直してみて、昭和の在りし日の思い出が蘇って来ます。