アンプ DENON PMA-1700NE 購入 試聴ノート

更に追記 2023.12.20

 このアンプいいです。実にわたしの好みに馴染んできました。使用時間の増大にともなって、どんどん音がよく馴染んできてます。どんどんいい音で鳴ってきています。それが実感です。
 当初、ジャズは雰囲気的に合わないなあと感じたのですが、今ではやみつきになりました。それも、フラットに、直「ソースダイレクトモード」で聴いています。これが一番いいです。最初からこのモードでジャズも聴けばよかったのです。クラシック音楽でも、ジャズでも。もう、これ一本で行けます。実によく鳴っています。
 すぐにまたこのアンプで聴きたくなるので、たまりません。今、ソニー・ロリンズの「ワーク・タイム」を聴いています。いいですねえ。実に音が躍動します。

追記 
2023.12.1 

 マーラー交響曲10番第1楽章アダージョをこのアンプ( DENON  PMA-1700NE)で聴いてみました。鮮明なすっきりとした力強い音が広がります。

 この後、ジャズを聴きました。今までは、最初に書いたの記事にあるように、「ジャズを聴くときは、ソースダイレクトモードをOffにして、BASSを強調して」いたのですが、今日は、クラシック音楽を聴くときと同じ「ソースダイレクトモード」で聴いてみました。(マーラーの続きで)

 すると、これがなかなかいい感じです。ピーターソンのピアノが実に冴えて聞こえてきます。冴えたピアノが力動感溢れてよく聞こえてきたのです。また、「サキソフォン・コロッサス」でのマックス・ローチのドラムスが、リアリティをもって鮮明に響いてきます。クラシック音楽の室内楽を聴いたときのように、鮮明です。このリアルな冴えた音の力動感は捨てがたいかなと思うようになってきました。それにともなって、その場の雰囲気もリアルに感じられるようになりました。この雰囲気でいいのかも知れません。

 ということで、このアンプに対して、当初の感じとは少し違う評価をすることになって来ました。耳が慣れてきたからでしょうか、使用時間とともにアンプの調子がよくなってきたからでしょうか。わかりません。このアンプで別の音楽をもっと鳴らしてみたくなってきました。

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2023.10.19 の記事

 たまたま、アンプ関係の記事をみていたら、「DENON  PMA-1700NE」の記事に目がとまりました。わたしのニーズにぴったりのアンプのようで、興味が湧いてきました。現在使用中の「YAMAH A-S2000」は、購入して既に12年ほど経ちますので、そろそろ買い換え時かと思い、購入を決めました。


 購入当初は、戸惑う点もありましたが、現在快適に使用しています。ほぼ予想していた音が出ており、大いに満足しています。

 まだどんなセッティングがいいか試行錯誤しておりますが、今現在は、下記の如くシンプルな設定で聴いています。

アノログモード2で再生。
・クラシック音楽を聴くときは:ソースダイレクトモードで再生。
・ジャズを聴くときは、ソースダイレクトモードをOffにして、BASSを強調して雰囲気を出すようにしています。
・パソコンと接続して再生(USB-DAC)することはありません。

試聴してみての寸感

インバル指揮のマーラー(DENON盤)

 クラシック音楽では、原音を重視しソースダイレクトモードで再生しています。このマーラーの交響曲では、音はクリアに力づよく鳴っています。オーケストラの中に埋もれていて、今まで聞き分けにくかった音も聞こえてくるようになりました。また、音の躍動感が増して、生き生きとよりリアルに聞こえてきます。低音も引き締まってよく出ているので、交響曲を安定的にかつ立体的に聴くことができそうです。

モーツァルト 弦楽五重奏曲 スメタナ弦楽四重奏団+スーク

 上記のように、ソースダイレクトモードで再生。弦が引き締まって聞こえ、生々しいです。チェロなどが、生き生きと響いてきます。室内楽によく合うようです。

オスカー・ピーターソンロンドンハウスのライヴ盤

 客席の声やグラスの音なども、より鮮明に聴き取れるようになったような。レイ・ブラウンのベースが弾けるように、ずんと重く響いてきます。ピーターソンのピアノの音は、クリアでリアルに聞こえてきて躍動感があります。エド・シグペンのドラムスは、切れ味良く軽やかに弾みます。このライヴがよりリアリティをもって聞こえてきました。

(贅沢を言えば、ロンドンハウスでの雰囲気や、くつろぎ感がもうすこし出てくれば最高なのですが。「YAMAH A-S2000」では、それがいい感じで出ていたような気がしました。何かそういうくつろぎの豊穣な雰囲気が欠けているような。それで、上記のように「ソースダイレクトモードをOffにして、BASSを強調」して、少し雰囲気を出すようにしてみたのですが、こんな設定でいいのでしょうか?  時間の経過と共にアンプも熱くなってきて、音楽にニュアンスや雰囲気が次第に出てくるかもしれません。しばらく様子をみることにします。)

LPレコード:アート・ペッパー『再会』 - Among Friends (1978年、Interplay)

 レコードがどんな音がするのか聴いておかなくてはと思い、持ってきたおいたLPレコードが、このアルバム。聴いたのは「ベサメ・ムーチョ」。思い出を振り返りつつ・・・・・

 この曲は、若い日に友だちの緑色のパルサーで信州にドライブに行ったときに、夜の諏訪湖を散策しているときに、レストランから聞こえてきた曲でした。さまざまな思い出が浮かんできます。この曲の哀感がいいです。

北国にそっとリラ咲く如きふたり  いろは

 さて、レコードは? それがなんと! 大変いい感じで鳴っています。「YAMAH A-S2000」では、PHONO(MC)から出る音は地味な印象しかなかったのですが、このアンプのPHONO(MC)の音はいいです。生き生きとしていてリアルな感じで、聴き応えがありました。


最初に聴いた時の戸惑い

 ここからは、「PMA-1700NE」をはじめて聴いた時の戸惑いを書きます。今は、このような不満は減少しつつあり、さほどありませんが、アンプが届いた日の最初は、戸惑いました。これも、記録として残してたいと思います。(以下、最初の戸惑い)
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 「PMA1700NE」にしたら、音楽が大いに変化しました。その違いに戸惑っています。音はリアルではあるが、なにか音と音の間にある空気が欠けているような。YAMAHAのあのあたたかく音楽性のある音が懐かしい。懐古の情というものを感じてしまいます。

 今度の「PMA1700NE」は、よく言えば、張りのあるリアルな音で解像度が高く分離が良い。悪く言えば、クリアな分だけ、微妙なニュアンスが切り捨てられているようで、張りはあるが音楽性というか音楽の雰囲気に乏しいように聞こえてしまう。

 「こっちが一生懸命混ぜ合わせているものを、オーディオマニアは分解しようとする」と小澤征爾が言っていたとか、どこかで読んだ記憶があります。

 A-S2000の残像がまだ耳に残っているので、このような感じが強くするのでしょう。音楽が響いている空間の雰囲気のあたたかさが、今一歩乏しいように感じてしまう。鮮明でリアルではあるのだけれど。
 これは、ニュアンスという感覚的なもので、気のせいかもしれません。

 「PMA1700NE」は、今日はじめて聴いたばかりなので、また、初期設定のままで何も設定を動かしていませんので、今後どう展開していくか。

 機器の性能も使用時間と共に良くなっていくのでしょうか。
 また、耳が慣れてくれば、違う聞こえ方がしてくるかもしれません。耳って不足する情報も補って聴くという適応力があると思っています。ですから、「PMA1700NE」は、時間の経過と共に、わたし好みの音楽性のある音を出してくれるのではないかと期待することにします。
 WEB上の評判は大変よいアンプでした。それらの記事から推察すると、私好みの音が出るアンプだと思っていますが。
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所与を完全なものと見做し・・・

 ところで、そもそもオーディオ機器のこのような聴き比べに、本当はあまり興味はないのです。ある程度のそれなりの機器であればいい。そう思っています。

 というのは、「所与を完全なものと見做し」ていますから。一期一会だけの音楽を聴いていると思っていますから。

 アンプが変われば、そのアンプの音でその音楽を聴くしかない。その聞こえてくる音楽から、自分が何を発想するかの方が重要だと。
 その音楽から自分の世界がどのように羽ばたいていくかが、一番興味あることなのです。機器の性能は二の次。

 一期一会の音に、一期一会の音楽にどう出合っていくかが、最大の関心事なのです。

 ですから、機器の評価、あるいは演奏家の評価(演奏会評価)も、評価にはそれほどの興味はない(多少は興味はあります)のです。
 そんな考えを、ブログ「ひとりひとつの世界 -音楽の鑑賞について」で書いてみました。自分主体の「わたしの音楽鑑賞」をする、「ひとりひとつの世界」を創っていく、それは自分にしかできないことなのですから。

 といいながらも、アンプを替えてみたりもしています。機器にも未練というか、興味がまだ残っています。


使用機器紹介

 新規購入したアンプの写真を下に掲載したついでに、わたしのレコード・プレーヤーやCDプレーヤーなどの紹介もしておきます。紹介するのも恥ずかしいくらい、古いものばかりです。おそらく、中古市場にさえ出ていないものでしょう。

プリメインアンプ:DENON  PMA-1700NE

レコード・プレーヤー:パイオニア PL-30LⅡ(ダイレクトドライブ) *オーディオ・テクニカのMCカートリッジ使用 (実に古いです。)

CDプレーヤー:マランツ SA8003 *SACD対応 (かなり古いです。)

CDプレーヤー:パイオニア PD8030 (実に古いですが、Index機能あり)

MDデッキ: DENON DMD1000 (実に古いです。)*MDデッキなんて今時だれも使っていないでしょうね。わたしも使っていません。メディアは残っています。

スピーカー:ONKYO D77MRX *ブログ掲載済・最下段のリンク参照(かなり古いです。)











この記事の「続編」が下記の記事です。最終の「まとめ」記事となります。

現在使用中のスピーカーは、下のスピーカーです(リンク参照)。