ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 コンサート 交響曲第9番「合唱」(ムジークフェラインザール)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)



数年前、このウィーン・フィルの演奏を現地で、生で聴く機会がありました。

会場は、ウィーンのウィーン楽友協会大ホール(Großer Musikvereinssaal)。このホールは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地で、内部の絢爛豪華な装飾から「黄金のホール」とも呼ばれています。アポロを中心にミューズたちが天井を飾り、黄金に輝く列柱は古代の女人柱を再現しています。


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)

このホールの音響は素晴らしく、指揮者ブルーノ・ワルターは「ここで初めて指揮したとき・・・・・音楽が、これほど美しいものでありうるとは、今まで全く知らなかった。」と語ったということです。ホールの音の良さは,漆喰の壁と数十体の金箔張り黄金の女性像にあると言われています。


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)

このホールからは毎年1月1日に、「ウィーンフィル・ニューイヤー・コンサート」が全世界に向けて放送されています。2023年1月1日のニューイヤーコンサートは、フランツ・ウェルザー=メストの指揮で行われました。

数年前に聴いたウィーン・フィルの音を懐かしく思い出しながら、その美しい響きを楽しむことができました。

右のリンク参照:2023年ウィーンフィル・ニューイヤー・コンサート



数年前にわたしの聴いた演奏会の指揮者は、アンドリス・ネルソンス。曲目は何と、ベートーヴェンの「交響曲 第9番 ニ短調 作品125《合唱》」でした。日本では年末によく演奏され恒例行事となっていますが、この曲は、ヨーロッパでは特別な時にしか演奏されないようです。特別に大切な曲なのだそうで、貴重な機会となりました。


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)

指揮:アンドリス・ネルソンス
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会
ソプラノ:K.オポライス アルト:G.ロンベルガー テノール:K.F.フォークト
バス:G.ツェッペンフェルト 合唱:ウィーン楽友協会合唱団
曲目:ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125
ウィーン、ムジークフェラインザール 



演奏会当日の様子が、今でも蘇ってきます。ディテールは忘れてしまいましたが、音響の素晴らしいこのホールで、じっくりと第九を味わうことができました。ウィーン・フィルの素晴らしい音の響きに心の高揚を覚えるとともに、躍動的で迫力ある合唱にも大いに感銘を受けたことを覚えています。


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)

実は、当日のコンサートを録音したCDがだいぶ前に既に発売されていたのでした。

この演奏会では、ベートーヴェン生誕250年に向けてのネルソンス&ウィーン・フィルによる交響曲全集の録音が行われていたということです。



ベートーヴェンの交響曲に関しては、全集だけでも十数種類のセットをすでに所有していましたし、単独のCDやLPも相当の数に上りますので、当分の間ベートーヴェンの交響曲のCDの購入はしないと決めていました。

ところが、当日の演奏会が忘れられなくて、また貴重な当日の記録でもあるわけですから、ついに遅ればせながら最近買ってしまったのでした。



指揮者アンドリス・ネルソンスは、その後の来日公演の時にも聴きました。ネルソンスは、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターに就任し、ゲヴァントハウス管弦楽団を率いての来日公演となったようです。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は、その音色はいぶし銀にようだと言われていて、ウィーンフィルとはまたひと味違うものでした。参照リンク:来日公演ゲヴァントハウス管弦楽団

*写真は、演奏会当日のウィーン楽友協会の建物内外やその周りの様子を撮影したものです。


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)

ウィーン楽友協会の同じ建物には、資料室や出版社、ベーゼンドルファー(ピアノメーカー)などが同居しています。

ちなみに、ときがわ町の「アスピアたまがわ」には、田舎の町としてはめずらしく、ベーゼンドルファーのピアノが設置されています。ベーゼンドルファーは、「世界3大ピアノ」のひとつと言われています。

*「ベーゼンドルファー・シュトラーセ」の文字も見られます

 



ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会(ムジークフェラインザールにて演奏会当日撮影)

* 当日の演奏会場周辺の様子 ウィーン、ムジークフェライン