ときがわ風景 町田屋旅館 -石田波郷 女来と帯躔き出づる百日紅- 

*石田波郷   女来と帯躔き出づる百日紅 俳句   -ときがわ町 町田屋旅館-
*撮影:ときがわ町 「町田屋旅館」周辺 さるすべり 2022.9.5

 「町田屋旅館」という趣のある旅館の庭に、さるすべりの見事な大木があります。思わず写真を撮りました。その時、石田波郷のこの句を思い出しました。

   女来と帯躔き出づる百日紅   石田波郷
   おんなくと  おびまきいづる  さるすべり

 この句から、わたし「いろは」は、こんな情景を思い浮かべました。

  昭和初期。部屋の障子の向こうから「お客さま、どなたか女性の方がおみえになりましたが。お会いしたいと。」という旅館の人の声がする。だらしなく横になってくつろいでいた彼(文士)は、慌てて着物を着て、帯を巻きながら、・・・・・旅館の玄関を出る。大きな百日紅(さるすべり)の枝々には真っ赤な花が咲いていて、その下にはかの女性が立っているのであった。


*石田波郷   女来と帯躔き出づる百日紅 俳句   -ときがわ町 町田屋旅館-

 このような想像をかき立てられる、古風で趣のある旅館です。いつか一度は泊まってみたい旅館の一つです。石田波郷の句のような雰囲気を味わうことができるのではないかと思います。

 由緒ある旅館を染むる百日紅  いろは

 「ときがわ風景 川の広場付近」(2022.9.8)からそう遠くなく、「ときがわ風景 とうふ工房付近」(2022.8.30)のすぐ近くです。観光で来られた方の宿泊先としても便利なのではないかと思います。また、最近は期間を決めてランチのサービスも行っているようです。

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 この「町田屋旅館」からしばらく行きますと、また百日紅の花を見つけました。

 

 炎天の地上花あり百日紅  高浜虚子
 (えんてんの  ちじょうはなあり  さるすべり)

*石田波郷   女来と帯躔き出づる百日紅 俳句   -ときがわ町 町田屋旅館-

*撮影:ときがわ町 「町田屋旅館」周辺 さるすべり 2022.9.5