詩-随筆

さあ、これからどうしようかな「70歳」-古稀を迎えて・1- 

さあ、これからどうしようかな「70歳」 -古稀を迎えて(1)- 11月19日。今日は、わたし「いろは」の誕生日。いよいよ古稀(70)を迎えました。 今日は雲一つない晴天で、わたしの誕生日を祝福するかのようです。(写真) ウェルテルではありませんが、「…

「美人」と見る人間だけの世界 -荘子の世界-

われわれは、世界を知っていると思っています。つまり、世界を正しく捉えていると思っています。しかし、本当にそうでしょうか。 荘子を読んでみます。荘子---------------------------------------- 毛嬙(もうしょう)・驪姫(りき)は、人はだれもが美人…

金子兜太のふるさとを訪ねて -出合いの俳句-

金子兜太のふるさとを訪ねて -皆野町 壺春堂(こしゅんどう)- 所在地: 〒369-1412 埼玉県秩父郡皆野町1168番地(金子医院) 壺春堂 金子兜太さんのふるさとを訪ねたのは、2023年10月27日、秋晴れの本当によい天気の日でした。秋晴れといえば、曼珠沙華どれ…

小林秀雄「疾走するかなしさ」 モーツァルト 弦楽五重奏曲 第4番 ト短調 K.516 楽曲構成 index(楽曲解説)

モーツァルトのかなしさは疾走する 弦楽五重奏曲 第4番 ト短調 K.516 モーツァルトにとって宿命的ともいわれる調性、ト短調の曲。悲壮美にあふれた楽想。第1楽章の第1主題の異様な美しさ。鬱蒼たる森に迷いし蝶の翅 いろはうっそうたる もりにまよいし ち…

聴きました! 比企交響楽団 第18回 定期演奏会 -東松山市-

比企交響楽団 第18回 定期演奏会 聴きました! 比企交響楽団は、埼玉県比企地域を中心としたクラシック音楽愛好家が集まってできたアマチュア管弦楽団だそうです。わたしの知人が団員なので、コンサートの様子を紹介させていただきます。・2023年10月15日(日…

俳人 黒田杏子さん 追悼

*この記事は、2023年4月に「黒田杏子さん追悼 -いろはの散歩路-」として発表した記事を、「黒田杏子さん 追悼」と「いろはの散歩道」の2つの記事に分けて、新たに書き足して更新したものです。 黒田杏子さん 追悼 黒田杏子さんが2023年3月13日に亡くな…

そう。 この不思議がいい!

そう。 この不思議がいい! この不可 思議が! ここに生まれてきたことの不思議。この蒲団の中で息をしていることの不思議。やがてここに没していくであろうことの不思議。この不思議がいい! 思議することの不可能な、 この「不思議」な世界がいい。人知を…

慈光茶を飲む -ときがわ風景- 

「慈光茶」という大変めずらしい、貴重なお茶を飲みました。 このお茶は、以前このブログで紹介した「町田屋旅館」でいただくことができます。 町田屋旅館さんの前を通ると、「水出し慈光茶飲めます」という文字が目に飛び込んできました(上の写真)。どん…

ひとりひとつの世界 -音楽の鑑賞について(わたしのモーツァルト)-

ひとりひとつの世界 -音楽の鑑賞について(わたしのモーツァルト)- たとえば、音楽の鑑賞について考えてみます。 モーツァルトの音楽が演奏されるコンサート会場に行けば、モーツァルトの音楽を聴けるわけではない。 また、モーツァルトの音楽はこういう…

シューベルト 歌曲「楽に寄す」 -いろはの音楽の部屋-

この頃、たびたび日常生活の中に顔を出してくる音楽フレーズがあります。それは、「たしかシューベルトの歌曲だったな」 そう「楽に寄す」。シューベルトの歌曲です。どうして、最近この歌曲のフレーズばかり頭に浮かんでくるのでしょう。最近は、暑くてクラ…

「出合いの風景」の 現在そして今後

◇「このブログについて」・ID は、「 Irohaniho」。ニックネームは、「いろは」です。・終活の一環として、「遺書-メッセージ-振り返り」として始めてみました。・「いろは」の妄想の丈を綴っています。◇ このブログは、8つのカテゴリーに分かれています…

ヘルダーリン 人はこの地上に詩人として生きる

人はこの地上に詩人として生きる ヘルダーリン ヘルダーリンの詩は、学生の頃、手塚富雄他訳のヘルダーリン全集全4巻を購入して読んでいました。ハイデッガーの「ヘルダーリンの詩の解明」も翻訳が出ていたので、読んだ記憶があります。 引っ越しを重ねるう…

昭和の日 -ときがわ風景-  〈はじめてのブログ〉 

*ブログを始めて最初に書いた記事です。削除していた記事ですが、記録として再掲載いたします。 思い起こせば、この記事を書いた当初、ずうーっとアクセスはありませんでした。 2022年4月29日はじめまして、今日は「昭和の日」。1950年代生まれ…

相対世界に生きる「プラス・マイナス・ゼロ」の世界

3年ぶりに、はじめて電車に乗りました。3年ぶりに、はじめて外食をしました。3年ぶりに、はじめて東京の地を踏みました。

わたしはいつからわたしになったのか? -「境目」はどこにあるのだろうか? (2)

前回「境目」に関してのわたしの妄想を記しました。その続き。 今回は、自分の誕生における「境目」についての妄想。 母親と自分との境目も、わたしにはよく分かりません。自分はいつ母親と分離して、誕生したのでしょうか。 母親のお腹の中で自分は自分にな…

やれやれ、暑くなりました。ジャズでも聴きませんか?(1)

やれやれ、暑くなりました。ジャズでも聴きませんか?(1) やれやれ、足を骨折して、野外に出られないで家に閉じこもっている毎日が続いています。しかも、ここで急に暑くなり、息苦しくなってきました。もう限界かな。 扇風機 猛暑に負けぬ熱さかな いろ…

「境目」はどこにあるのだろうか? (1)

「境目」はどこにあるのだろうか? (1) わたしは毎朝、寝床に横になったままで、なかなか起きられません。もう少しもう少しといって、起きるのを先延ばしにしています。しかし、最後にはいつしか起き上がっているのです。 わたしはどの時点で起き上がった…

「初七日」にモーツァルト

義理の母が亡くなり、葬儀を終えました。そして、今日は初七日。で、亡くなった義理の母にモーツァルトを聴かせました。 母が母本人になるまでには、両親が2人いて、おじいさん・おばあさんが4人いて、8人、16人、32人と・・・・・数十代さかのぼると、何…

母の日 「母の日の水中に皿滑走す」 -俳句鑑賞-

〈いろはno思いこみ鑑賞〉★いろはが思い浮かべた下の情景は、まったく的外れな情景であるかもしれませんよ。よくやってしまうのです、とんでもない情景を思い描いてしまうことを。この俳人のこともまったく無知ですし、ただただこの17文字からだけ、思い描…

「こどもの日」 あそび「ただ」の世界

あそび 「ただ」の世界 -こどもの日- 「あそび」と言えば、わたしはすぐ思い出す場面があります。かつて、物事がうまく進まずに戸惑っていた時、その話を聞いていた一人が、一言「あそんでしまいなさいよ。」と言いました。 この言葉に何かがひらめきまし…

嵐山渓谷風景「比企の渓」与謝野晶子の旅

*与謝野晶子の旅 「比企の渓」 -嵐山渓谷風景- 与謝野晶子は昭和14年(1939年6月)に、嵐山渓谷の「松月楼」を訪れています。その時に詠んだ歌がこの歌碑にある歌です。*嵐山(らんざん)渓谷は、いろはの近くにありますが、隣町になります。 槻の川赤…

ハイネの詩 「いと美しき五月に」

いよいよ5月の到来です。5月になると、ハイネのこの詩をいつも思い起こします。みずみずしく、生命の溢れ出るような、このゆったりとした豊かな響きを。ハイネの詩「いと美しき五月に」 いと美しき五月にすべてのつぼみほころびぬわが心の中にも愛は花開き…

詩の鑑賞 ・2 〈いろはno思いこみ鑑賞〉論(2)

作品鑑賞論 -詩の鑑賞- (2)〈いろはno思いこみ鑑賞〉 前回書きましたように、詩作品は、鑑賞者によって「よみとられる」ことを待っています。鑑賞者によって「よみとられ」て、はじめてその存在を明らかにします。(つまり、作品は鑑賞者によって創られ…

詩の鑑賞・1 〈いろはno思いこみ鑑賞〉論(1)

作品鑑賞論 -詩の鑑賞- (1)〈いろはno思いこみ鑑賞〉 かつての「永井陽子の短歌」記事の最後に、〈いろはno思いこみ鑑賞〉について書いておきました。(「永井陽子の短歌」は、このページの一番下にリンクあります。) 今回は、この〈いろはno思いこみ…

いろはの散歩路

*いろはの散歩路 +俳句 今日4月20日は、ここ田舎の気温がなんと27.7度です。夏のような暑さです。明日の予想気温は28度です。自然は次から次へと花を変えて変化していきます。前回ブログに書いた桜も桃の花もすでになく、新しい葉が輝きを増しています。 …

目ざめとともに枝垂桃の花咲きて -ときがわ風景-

-2023.3.26 撮影-2023.3.26目覚むるや小雨に潤む枝垂桃 いろは めざむるや こさめにうるむ しだれもも朝の目覚めととも庭を見ると、小雨に濡れながら、枝垂桃(しだれもも)の花が咲きはじめているのが見えました。昨日まで蕾が日ごとに膨らんできていたの…

小倉城跡に風立つ(国指定史跡) -ときがわ風景-

先週、小倉城跡を散策しました。ここは、全国的にも他に類を見ない、珍しい石垣のある山城が在った場所だそうです。最大の特徴は、城の随所に見られる石垣や石積みです。郭3にはコの字形に囲む最大約5m、総延長120m石垣があり、郭1の土塁内側には3…

見事な枝垂桜(しだれ桜) -ときがわ風景-

春の散策のため車を走らせていると、大きな枝垂桜(しだれ桜)が目につきました。ここをしばらく散策することに。オオイヌノフグリは野原狭しと咲いているし、畑の桃の花がまた何とあざやかなこと。枝垂桜は、まさしく「まさおなる空よりしだれざくらかな 富…

少年の日の思い出 母逝きて

川崎市戸手町・川崎市 御幸小学校・京濱女子商業学校・三菱銀行 横浜 鶴見支店・母の死古稀を迎える歳になり、最近なぜか亡き母のことをよく思い出します。母を亡くしてから既に50年以上が経過して、完全に過去の歴史となってしまったのにも拘わらず。この…

俳句ライフ 現在&これから -いろはの「それなりに俳句ライフ」・5- 

*東京 千住 2014.9 撮影■ 芭蕉 「奥の細道」は高校生の頃、荻原 井泉水の「奥の細道ノート」(新潮文庫)という本を読んで親しんでいました。原文がその本に載っていたので、味わいながら丁寧に詠んでいました。詠んでいるうちに、書き出しの部分から「日光…